意匠

意匠とは何ですか?

意匠は、意匠法第2条第1項において「物品(物品の部分を含む。第8条を除き、以下同じ)の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であって、視覚を通じて美感を起こさせるもの」であり、製品の外観デザインのことです。また、平成18年度から、物品の操作の用に供される画面デザイン(画像の意匠)についても、意匠法の保護対象となりました。

どのような意匠が登録を受けることができますか?

以下の要件を満たす意匠について、意匠登録をうけることができます。 1.今までにない新しい意匠であること(新規性) 2.容易に創作をすることができたものではない意匠であること(創作非容易性) 3.先に出願された意匠の一部と同一又は類似でない意匠であること(先願) 4.不登録事由を有していないこと

意匠権の保護期間は何年ですか?

意匠権の存続期間は、意匠登録の日から20年です。存続期間が意匠登録の日から起算される点で、出願日から起算される特許権とは異なっています。

意匠権の侵害とは何ですか?

意匠権の侵害とは、正当な権限なく意匠権者以外の他人が、業として登録意匠又はこれに類似する意匠を実施(製造・販売・輸入など)する行為をいいます。意匠権の範囲は、登録意匠の他、これに類似する意匠にまで及びます。

意匠出願するにあたって何が必要ですか?

意匠に係る物品および形態について、願書および添付図面等で明示する必要があります。

願書に添付する図面はどのようなものが必要ですか?

登録を受けようとする意匠の形態を特定することができる図面が必要になります。登録を受けようとする意匠が立体物である場合、原則として、正投影図法により各図同一縮尺で作成した一組の六面図(正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図及び底面図)が必要になります。 意匠の形態等に応じて、断面図、拡大図、斜視図等が必要になる場合もあります。また、一組の六面図等に変えて、意匠を表した写真、ひな形又は見本等を提出することもできます。

意匠登録のメリットは何ですか?

意匠権を取得することで、その登録意匠及び類似意匠を独占排他的に使用することができるようになります。意匠登録出願は、出願から最初の審査結果が通知されるまでの期間が7月程度であり、一般に、特許出願よりも早く権利を取得することができます。また、意匠権は物品の外観についての権利なので、権利侵害の発見を容易に行うことができます。

意匠登録のデメリットは何ですか?

一般に、類似と認定される意匠の範囲が狭いことから、意匠権は特許権に比べて権利範囲が狭いといわれています。しかしながら、後述する部分意匠制度、関連意匠制度等を利用したり、特許出願を同時に行ったりすることで、有効な権利を得ることが可能です。

部分意匠制度とは?

物品の一部分の形態(形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合)について、保護を受けることができる制度をいいます。部分意匠の意匠登録を受けることで、当該部分のデザインが同一/類似であって、他の部分のデザインが異なる製品についても権利範囲が及ぶことになります。したがって、一般に全体意匠の意匠権と比較して、権利範囲が広くなります。 部分意匠について意匠登録出願を行う場合には、意匠登録願に添付する図面等で、意匠登録を受けようとする部分を特定する必要があります。

関連意匠制度とは?

関連意匠制度とは、本意匠と類似する意匠(関連意匠)を、一定期間内に出願した場合に限り登録を認める制度です。一つのデザインコンセプトから創作された複数のバリエーションの意匠を包括的に保護するために有効です。 本意匠の意匠権のみならず、関連意匠の意匠権も独自の効力を有します。なお、本意匠に類似せず、他の関連意匠にのみ類似する関連意匠については登録を受けることができません。したがって、複数のバリエーションの意匠のうちいずれを本意匠とするかは慎重に決める必要があります。

組物の意匠制度とは?

組物の意匠とは、複数の物品を全体として一意匠と認め、意匠登録を受けることができる意匠です。組物の意匠は、意匠法施行規則8条別表2で挙げられている56品目の中から選択する必要があります。

秘密意匠制度とは?

秘密意匠制度とは、出願人の請求により、登録後最長3年を限度として意匠の内容を意匠公報に掲載せずに秘密にしておくことができる制度をいいます。意匠は物品の外観であることから、公開されると直ちに模倣、盗用されるおそれがあり、また公開によってデザインの「新しさ」が失われてしまうおそれがあります。したがって、販売戦略上、発売日等まで秘密にしておくことが要請されるデザインにとって有効な制度です。

動的意匠制度とは?

動的意匠とは、物品の機能に基づいて形状等が変化する意匠をいいます。添付図面に形状の変化がわかる図面を含めることで、変化の前後にわたる形状について、一つの意匠として保護を図ることができます。

新規性喪失の例外規定とは?

意匠登録を受ける権利を有する者の行為等に起因して公知になった意匠について、一定の手続きを行うことで、当該行為によっては新規性を失わなかったものとするための制度です。 本制度の適用を受けるためには、新規性を喪失した日から6月以内に、新規性喪失の例外の適用を受けることを記載して意匠登録出願をし、さらに出願から30日以内に適用対象であることを証明する書面を提出する必要があります。

出願から登録まで、どの程度の期間がかかりますか?

出願日から審査結果の最初の通知が発送されるまでの期間は、平均7月程度かかります。登録査定の場合は、登録料を納付することにより意匠権が発生しますが、拒絶理由通知の場合に意見書、補正書等を提出したときには、査定が出るまで更に数ヶ月を要します。